師匠が来てくださいました

 先日、私たちの畑に久保寺師匠が農仲間とともに来てくださいました。

 私たちの畑を見て、ピーマンがモザイク病にかかってしまっていることや、私たちが四角豆の生育の心配をしていると、四角豆は短日植物なのでこれから花芽をたくさんつけるから心配いらないこと、管理が遅れてしまっている部分を見て判断を早くした方がいいことなど、盛りだくさんに教えていただき大変勉強になりました。

 全体的に私が改めて反省したのは、管理が遅れてしまっている部分、判断が遅れて滞っている部分がとても多いことでした。師匠の畑でさせていただいた作業の一つひとつが、どれだけ親切に用意されていたのか、どれだけ一部分だったかがわかってきました。それでも、新規就農当初の「思うようにいかないことだらけの時期」を全て理解して、一言一言静かに教えてくださる姿勢に本当に頭が下がりました。

 お野菜の味について、栽培方法や畑に投入するものでも味や質感が全然違うことなど、印象的な話もできました。お野菜の味については、非常に個人的な感覚(主観)の話なので、科学的に根拠はなく、とても不確かなことも多いですが、どうやらお野菜を生産して毎日その味を確かめていると舌の感覚は敏感に、味についても敏感になってくるのではないかということが話されました。一方で情報の量や良いと思われる情報が、もともとの味をよりよく感じさせるとことはあるということもありつつも、確かに確認できる共通の感覚もありそうでした。

 久保寺師匠にとても大きな影響を受けたことの一つに、畑の様子や作物の生育状況を定期的に見させていただいたということがあります。なんでもないことのようですが、野菜の育ち方やサイズ感、葉の色やもちろん味も一般的な管理の畑でできたものと違います。化学肥料を使わず、無農薬、無施肥で極力土を動かさず(耕耘しない)、丁寧な手作業の管理をしてゆっくり育ったお野菜たちには、師匠が長い時間と手間をかけて畑の土を育んできたということが確実に影響しているのでしょう。

 私たちの畑でできたお野菜たちは、師匠の畑の作物と比べ、まだまだ細胞壁が薄く、栄養素が偏っていたり、うまく生育しないというものも多いですが、私たちの気持ちや手間をかけたお野菜たちには、それなりの価値があるはず、今より1年後はよくなっているはずと信じて、反省は次に活かして1日1日進んでいこうと思いました。

 お忙しい中、来てくださった師匠、農仲間の皆さま本当にありがとうございました。

2023/8/29 kumaoka kosuke

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