ボリビア風料理つくってみた
先日畑で作業していて、ふと隣の畑で作業している人に気がついた。普段人に会うような開けた畑ではなかったし、僕が新しく入ってきた新人ってのもあり、挨拶をした。白いお髭に優しい瞳、人懐っこい笑顔でその男性は「よかった!」と言った。
彼は、「コルテロ」と名乗った。ボリビア出身で、藤沢で就農して長いらしい。カタコトの日本語なので、正確にわからない部分もあるが、彼は新しく隣の畑に僕が来たことをすごく歓迎してくれていることらしかった。それから、初対面なのにいろいろ話してくれ、彼が67歳で奥さんと二人で暮らし、この辺りでは有名な道の駅に野菜を出荷していること、キャッサバなどボリビアでも日常野菜として必要な野菜も育てていること、機械をいじるのが好きで、溶接などしてなんでも自分で作るということなどがわかった。また、いつも一人作業だし、友達がいないし「寂しい」だから話できて嬉しいとも話していた。
僕はいろいろと海外を旅した経験もあり、「人類みなアミーゴでしょって感じ」に懐かしさを覚えながら、彼が隣の畑でとてもよかったととても嬉しく思った。それに僕が、「トラクター耕耘をしないで無化学肥料無農薬でやりたくて、勉強しているんだ」ということを伝えても、リスペクトを示してくれた。お互いのやり方や進む道にリスペクトを示す健全な関係。僕もとても求めていた。
別の地域で、「草出すなよ」とか「虫で迷惑かけんな」とか、「追い出してやる」とか言われてきた僕にとっては、コルテロは本当に「アミーゴ」であった。嬉しい出会いに感謝です。
コルテロが先日わざわざ自宅に、不思議な野菜を届けてくれた。
丸ズッキーニ!ボリビアでは、中身をくり抜いて、お肉や他の野菜と炒めて、また詰め直して、チーズのっけて、オーブンで焼くらしい。そして丸ごと全部(種まで)食べるということだ。今日やってみた。大変だったけど、とても美味。食感はメロンのようで、味はあまり強くないけど、瓜科の旨みがしっかりある。皮まで食べましたが、皮もオーブンで焼かれて少し柔らかくなり、ちょうど良い食感。他の国の料理にこうして出会えるのってとても豊かですね。ありがとうございますコルテロさん。僕も来年丸ズッキーニやってみようかな。
2023/7/1 熊岡功丞