湘南台駅のダンスイベント・「LOCAL RIDDIM」〜麦芽かす(ビール粕)で堆肥作り
久しぶりの投稿になってしまいましたm(_ _)m、マルシェに参加したことと、その後の出会いから考えていることを
まとめてみたいと思います。
先日12/15(日)、湘南台駅のダンスイベント・「LOCAL RIDDIM」https://www.townnews.co.jp/0601/2024/12/13/764024.html、
https://www.city.fujisawa.kanagawa.jp/sndai-c/press/1215dancekafe.html
にごきげんやさいとして出店してきました。
おかげさまで売れ行きも盛況、ほぼ完売いたしました。来ていただいた皆様ありがとうございました。
久しぶりに会うことができたダンスの先輩方やチームメイト、農仲間も来てくれて、良い時間を過ごすことができました。また良き出会いも多々ありました。イベントの主催者、出展者、ダンスイベント参加者、行政のみなさんなどなど、たくさんの方の力で地元の人に喜んでもらえる空間になっていたように感じました。私たちも微力ですが参加させていただき本当に感謝です。ありがとうございました。
そんな中、湘南台のクラフトビール工房 RRAAP BREWERY、の渡辺さんには、麦芽粕を畑に使ってもらえないかというお話をいただきました。https://www.fmyokohama.jp/saveandeat/2024/10/rraap.html、
RRAAP BREWERYの自社農園でも堆肥として使用中で、野菜の味や生育が良いとのお話や、自社農園だけでは使いきれずに廃棄しなければならないこともあるとのことでした。
僕らの農業では、できる限り畑の植物や微生物だけでできる循環をイメージでやっておりますので、このご提案にはしばらく悩みました。麦芽とモルト自体はもちろん海外からの輸入品ですし。それを使って継続していくことができるのか、また麦芽粕は僕らに扱うことができる代物なのか、安全性はどうかなどなど疑問が多かったのです。
しかし、結論としては、部分的に使用させていただく方向で考えました。
そもそもこの麦芽粕とは?なんぞやということですが、ビールを醸造する際に生じる、大麦とモルトの残渣になります。
調べてみたのですが、この麦芽粕には残渣とはいえ、畑の微生物や植物の生育に必要な養分が豊富に含まれていることがわかりました。
http://www.futabafeed.co.jp/html/beer.html(フタバ飼料株式会社さんのHP参照)
また、このまま食べられるものであり、アメリカなどではバーリーミルク(大麦ミルク)という植物性ドリンクなどにアップサイクルされたり、最近では日本でもお菓子づくりなどに利用されるそう。https://www.hakubaku.co.jp/omugi-lab/hyakka/upcycle/(おいしい大麦研究所 参照)
ただし、水分が多く含まれていて、ただ畑に積んだり投入するだけでは、気温によっては腐敗してしまう可能性が高いものなので、扱いには注意が必要です。一度乾燥させて、他の有機物と合わせてきちっと堆肥化することが必要だと考えました。
以前から自家製堆肥やぼかしの必要性は感じていましたし、まがいなりにできたものを使用して、作物がうまく育たなかった畝で部分的に使用することで、生育が順調になったという経験はありました。
が、なかなかまとまった時間や労力を割くことができなかったのと、
地域的に堆肥の有効な資源となる籾殻が手に入りづらかったということで完全にやりきれていませんでした。
それもあって、なんだか勉強をさせてもらうきっかけをいただいたのかなと前向きに考え始めました。
これまでの私たちの農業の経験から分かったことがあります。
①自然農のように雑草を循環させて野菜を育てていくには、そもそもの地力(土壌の力)が必要であること。
②地力がない畑で自然農のような循環を生み出すには、相当な年月が必要になること(ケースバイケースではあるが、雑草があまり生えない土地では5年〜10年)。
③私たちが管理している畑には様々な特性の土壌があり、畑の雑草や微量の窒素だけで循環していくイメージできる畑とそうではない畑(地力がない畑)があること。
④地力がない畑で私たちが取れる方法には限りがあり、一つは菌ちゃん農法(身近に手に入るCN比が高い有機物を利用)、もう一つは近隣の堆肥屋さんの植物由来のものを使用すること、しかないこと。
⑤僕らの持てる手段と自分たちが管理する畑では、生育不良な野菜がある(特に冬場の結球形の野菜(白菜、キャベツなど)やブロッコリー、カリフラワー、玉ねぎ、長ネギなど)こと。
上記のようなことがわかってきています。
より強く良い野菜を作る、今はまだ生育不良な野菜についても良いものを収穫していくことをイメージした時に、この麦芽粕は役に立つし、僕らの農業にもマッチするのではと考えました。また、身近な地域で私たちに無理のない量(一度にコンテナ3杯程度、各月1回程度)が手に入るということはとても良いことでした。私たちの使用量は、とても限定されているからです。畝内の局所施肥、あるいは部分的にぼかしとして使う程度。
というわけで、先週ちょうどビールの仕込みだということで急遽取りに行かせていただきました。
これから試験的に、堆肥やぼかしを仕込んでみたいと思います。またレポートしますね。
余談ですが、マルシェで野菜を販売しながら踊れるという経験は初めてでしたが、なかなか良いものでした。販売最中にノリがいい曲で踊ってしまい、なかなかふざけた生産者だと思われたかもしれませんが、これも僕の人生です。
僕らはなかなか慌ただしい師走となっています。冬の厳しい寒さになってきましたね。
インフルエンザなども流行していますが、寒さや流行り風邪に負けずに元気に新年を迎えたいですね。
2024/12/22 Kosuke Kumaoka